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経営者の努め

日曜日の朝、情報番組を観ていたら、高齢者福祉事業を広く展開している大手の経営者の取り組みを

採り上げていました。

なかなかやり手の経営者で、ただ単に介護を提供するだけでない、認知症の治療に踏み込んだサービスを

展開していて、その細やかな努力には正直感心しました。



しかし観ていて気になったのは、従業員に向かって、「もっと売り上げを伸ばせ!」と檄を飛ばす姿でした。

番組ではそのことを好意的に(福祉業界も質を高める努力に一生懸命だと)捉えていたようですが、

観ていた私は別の感想を持ちました。


従業員に経営感覚を持たせる狙いは決して悪いことではないとは思いますが、「売り上げを伸ばせ!」と

喚いて命令するのは、私の感覚では、恥ずかしいし、みっともない感じがする。

もちろん、従業員個人の努力が足りず、会社として必要な仕事できていない場合もあるかもしれないけれど

それは個人に向かって改善するよう言うべきことで、全体に向かって言う話ではないと思う。

言っている本人は、「あなたたちの職場なんだから努力しなさい!」と言いたいのだろうと思うけど、

経営にコミットできない従業者に向かって、そういうことを言うのは無茶。

「売り上げが下がると私が困るじゃない!」と言っているとしか聴き取らない気がする。



だって従業員は、ここの法人の事業計画にコミットできる立場ではないのだから。

普通に雇用された人たちにそんなことを言うのは、的外れだと思う。

だって、売り上げが伸びないのは、この法人の事業展開自体が間違っているのかもしれないのに。
by ikunosange | 2010-11-29 10:48 | 日々思うこと
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