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個室化と、昔の家

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以前に見学させていただいた博多の「宅老所よりあい」で驚いたこと。
それは入居者の部屋と、みんなが集う居間の位置関係が絶妙なことでした。

たとえば世間一般的なグループホーム施設や小規模多機能施設だと、宿泊される人数分の個室を配置するため、廊下沿いに部屋が並んで、それに居間がくっついて、さながら学生アパートのような建物になってしまっています。
ところが「よりあい」では、個室と居間との境目が障子や襖を使ってわざとあいまいになっているため、広げれば居間と一体的に使うことができるのです。特に新築で建てた「第2よりあい」はその意図がわかりやすく、廊下とおぼしき空間が少ないので、まるで戦前に建てられた屋敷のような「田の字」配置になっています。

ここ10数年くらい前から、日本の高齢者施設は個室化を推し進めてきました。たしかにプライバシーの問題やその人らしさを大切にしたケアを目指すとそういう方向性は正しいのかもしれません。
しかし現場で実際に高齢者(とくに認知症の方)と毎日接していると、「ひとりで過ごす」ということが困難になってしまう、ということに直面します。
たとえば普段は自宅で一人暮らしをしていたり、グループホームの個室で過ごしているけれど、夜になると「不安になって寝れない」という人はとても多いのです。これまでに何度も「誰かか横にいて寝てくれるだけでいいんだけど・・・」という訴えを聴きました。

将来のたとえば団塊の世代が高齢者になったとしたらまた違うのかもしれません。生活習慣も変わっているし、もっとその人らしさ、個室ということにこだわるかもしれない。
でも、やっぱり「一人は淋しい」という気持は変わらないと思います。

施設を実際に建てるような人は、今の自分の価値観で建物をプランニングしてしまうと思うのですが、「よりあい」はそうではありませんでした。


全国的に有名で見学者の絶えない「宅老所よりあい」。
本当に奥が深いです。
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by ikunosange | 2009-10-29 12:41 | 日々思うこと

木守舎の役目

ずいぶん書き込みを怠ってました。すいません。
「やすらぎ支援員」の養成研修は無事終了しまして、あらたに7名の方が支援員になられることになりました。研修自体も幸い台風の影響もなく滞りなく済みました。と、ここまで書いて思ったのだけど、台風のことなんてずいぶん前のことですね。


さて、行徳でこの4月から始めさせていただいている「木守舎」。
ご入居いただいている方のお一人が、口から食べることができなくなり、入退院を繰り返しておられたのですが、木守舎に戻ることがいよいよ困難になられました。

正直言いまして私自身、ひとりの高齢者の方に対してどういう最期の場を用意できるのか、ということばかり心配しすぎて、肝心のご本人やご家族の気持ちを考えるという大事なことがおろそかになってました。
木守舎の目的のひとつである、「ご家族が介護の主役である場をつくること」が、開設半年にして、いきなり躓いてしまったわけです。

でも、この方のケースを通して、「ここの目的はなんなのか」とか、「スタッフの気持ちはついてきているのか」という問いに何度も直面することができ、おかげさまでずいぶん成長させていただいたように思います。
「木守舎」にとっての初めてとなったターミナルケアは、入院によって形の上では終わってしまったわけですが、本当に本当に大きな経験となりました。

実は一番驚いたのは、私の想像以上にスタッフひとりずつがここの開設目的をとても深く、重く受けとめていたということ。
自分の仕事を上手に語れるような派手なスタッフは一人もいませんが、自分の受け持った役割に最大限の注意と努力を惜しまない、みんな。
本当に大した連中です。
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by ikunosange | 2009-10-21 12:36 | 木守舎

台風・・・!

台風が近づいています!
というわけで急遽、一人暮らしの方がお二人「お泊り」になりました。
おひとりは自分から「ひとりは怖いから泊めて!」と涙で申し出られまして、もう一人はこちらからお勧めしたところ納得していただけました。

市役所から届いた「安全・安心メール」によると、明日8日(木)の午前中が一番鳥取に接近するそうです!
皆様も家の戸締りや周囲などに充分お気をつけください。

ところで明日と明後日、有償ボランティアの「やすらぎ支援員」養成講習を予定しているのだけど、はたして開催できるのかしら・・・。
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by ikunosange | 2009-10-07 17:33 | 日々思うこと